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鯉のもうひとつの雲

70   自販機のコーヒー

 

リハビリの帰りに、カップの自販機のコーヒーを買います。カフェラテとブラックのコーヒーを缶ボトルに入れて帰ります。

 

辺りにちょっとコーヒーの香りがして、いい気分になります。前にもブログに書きましたが、自販機のお金やカップや、カップでない場合は品物やお釣のことが、みんな車椅子の高さなのが良かったなと思います。普通の時には気がつかなかったけれど、気がついて良かったです。

 

コーヒーを買って病棟へ帰る時に"受付"の横を通ります。小柄なおじいさんが、おそらく洗濯物の入っているビニール袋を(受付の人から)もらって帰ろうとされているところでした。

 

今はコロナで面会が禁止になっていて、家から持ってきたものも受付で預けて、病棟の誰かが取りにきてくれます。

 

おじいさんをみて、もしパパがそうして私の洗濯物を受取りにきていたら、と想像したら、なんか可哀想で、悲しくなりました。

 

もし、パパがいたら、パパは元気で「洗濯物あずけたよ」みたいにメールとかしてきて、わたしも元気な入院だったとしても、多分、布団かぶって、泣いてばっかりいるだろな。