
116 リハビリターレ
2007年の暮れに、知り合いだった造形作家の東山嘉事(ひがしやまかじ)さんの1周忌があり、その頃に奥様から、嘉事さんの遺作(未完成)の石をいただきました。といっても、重さ1トン半もあり、簡単に自分で運べるものではありませんでした
。

そこがまた縁で、住んでいる所は"丹波石"と言われる庭石が有名で、石を専門にする庭石屋さんも何軒もあり、この時も知り合いの業者さんに依頼しました。
石の芸術というだけでもわからないのに、それを運搬する料金ってどれくらいするものなのか検討もつかず、それこそただでもらったのはいいけど高くついたらどうしよう
かと思いましたけど、基本は(運搬と設置にかかった)時間なんだそうでした。幸いなことに、嘉事さんのアトリエが近くだったので、知り合いの業者さんでもあり、とてもお安かったのでラッキーでした
。


パパがチェリーちゃん抱っこして「もうちょっと右、、、ンーもうちょっと」とか、そのうちチェリーちゃんをわたしに預けて、石を設置する指示をしていたのを思い出します
。

そうして、石がお庭にきて、しばらくして名前を付けようと思いました。
そこで、阪大のリハビリでお世話になった先生に、「リハビリテーションのラテン語」をお訊ねしました。ひよこ色で退院してからは8〜9年ほど経っていましたが、私の創作活動などを時々ご案内もしていたので、すぐにお返事をいただきました。
【rehabilitare リハビリターレ】
人として本来のあるべき姿に回復する、復活、復帰、再活
このリハビリターレは未完成だったからこそ縁があったのです。奥様は「製作していたけど、石が嘉事さんに添ってこないって、途中でやめてしまって」と言われました。その後別な石で完成されたのは、書写山圓教寺(姫路)のロープウェイをおりたところにあります。また、神戸をはじめ全国のあちこちに嘉事さんのお作品があります。温かさのある素晴らしい作品ばかりですが、中に「うしろのしょうめんたあれ」という名前のがあります。「リハビリターレ」はハズれていなかったですね

退院して家に帰ったら、本物のリハビリターレの写真をまたアップします。今回は、古いブログ(※リハビリターレで検索)から持ってきました。
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